本を読もう
こんばんは、狐です。
最近、また活字欲が強まってきたのでちょこちょこ本を読んでます。
『怪談レストラン』シリーズ知ってる?小学校低学年向けの短編集なんだけど、なぜか今さらこれを読み返したり。
さて、活字と言えば今日の新聞にちょっと気になる広告があったので、今日はそのお話。
きっかけは新聞広告
今朝、パラパラと新聞めくってたらこんな広告があったのね。
見えるかな?
一応書き起こすね。
人生に、
文学を。
文学を知らなければ、目に見えるものしか見えないじゃないか。
文学を知らなければ、どうやって人生を想像するのだ(アニメか?)
読むとは想像することである。
世の不条理。人の弱さ。魂の気高さ。生命の尊さ。男の落魄。女の嘘。
行ったこともない街。過ぎ去った栄光。抱いたこともない希望。
想像しなければ、目に見えるものしか知りようがない。
想像しなければ、自ら思い描く人生しか選びようがない。
そんなの嫌だね、つまらないじゃないか。
繰り返す。人生に、文学を。
(一年に二度、芥川賞と直木賞)
…。
…ん?
ちょっとあんまりにもたくさんツッコミどころがあって何とも言えなかった。
順番に見ていこうかな…。
※ここから先はあくまで「もっとこうすればいいのに」という狐の個人的な意見です。
-
(アニメか?)
まず最初に目に留まるのがここだよねw
これ、書く必要あった?
この場合、文学とアニメっていうのは”人生を想像するためのもの”として同じ土俵に乗ってるけど、言い方的に「アニメで人生が想像できるのか?(いや出来ない)」っていう反語に聞こえても仕方ないよね。
て言うかそのつもりで書いてるのか?
狐の中のルールとして、「対比表現によって相対的にどちらかの価値を上げる(もう一方は下がる)表現はクソつまらない」っていうのがあるんだけど、これって結構な人に当てはまるんじゃないかなと思う。
違いを明確に表現するための対比であって、そこにいいとか悪いの価値が入ってくると途端に面白くなくなる。まさにこの例ね。
本当に価値のあるものを勧めたいなら、そのもの自体の価値一本で勝負しなさいよと思う。
自分がそれに対してどんな魅力を感じているのか、どう素晴らしいのか、誰にそれを感じてほしいのか。
そんな前向きな言葉の方が、よほど人の胸を打つと思う。
-
男の落魄。女の嘘。
なんで例としてこれを出した?w
一緒に並んでいる例が
- 実際に体験したくないけど想像しておきたいこと
世の不条理
人の弱さ
- 体験したいけどなかなか難しいので想像してみたいこと
魂の気高さ
生命の尊さ
ときて、これ。
これは何を表してるの?
男が落ちぶれること、女が嘘をつくこと。
これ、どういうときに「想像しよう」と思うの?
なんていうか、理解はできるよ。
こういう話が面白くて、好きな人がいることも。
でも、この広告のターゲットは一体誰なの?
どんな人に文学を読んで欲しいの?
変な話、男の落魄や女の嘘が好きな人たちは言われなくてもそういう話を勝手に好んで読むよ。
それなら、もっと「興味がない人でも読みたくなるような」キャッチコピー考えたらいいのに…と思ってしまった。
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想像しなければ、自ら思い描く人生しか選びようがない。
文章力www
この文章、違和感ない?
これって、「文学を読まなければ想像の幅が広がらず、知っている中でしか自分の人生を選択できない」って言いたいんだよね、多分。
ならそう言えwww
自ら思い描く人生しか選びようがない、って、それっていいことじゃん。
自ら思い描いた人生を選択できるって最高なんじゃないの?え?違うの?って混乱する人いるでしょこれ。
文学の広告なら、伝わりやすい文章書きなさいよ…。
-
繰り返す。人生に、文学を。
あのね、この広告を見て、文章を読まなければいけない理由っていうのが一つもないのよ。
だからそんな繰り返す(キリッ)とか言われても普通に白けるのよ。
この広告だけ読んでも「文学を読んで、想像することで自分が経験していない人生にも視野が広がり、疑似体験などによって得た情報を用いて自分の人生が深められるよ!」なんていう明るいイメージが一切沸いてこないのよ。
感じられるのはただ一つ、何この強要されてる感。
これ読んでると
- 人生を想像しろ
- 想像しなければつまらない
- 想像するために文学を読め
って、向かうべき方向が見えないんだよね。
それによってどんな素敵なことがあるの?っていうのが、文学を読んでいない人には想像できないんだよ。
”想像しろ”って言っておきながら、まさかこんなに想像する材料も与えず想像することを丸投げしてくるとは思わなかったww
繰り返さなくていいから、そんな偉そうにしなくていいから、一緒に楽しむ気持ちを持てよ。
まとめ
そもそもよぉ…
文学ってなんだよ。
狭義には文学には詩や小説、随筆の他に戯曲とか文芸評論とかも入るんだって。
狐はさぁ、例えば詩の朗読を聞くとか、戯曲の舞台を見るとか、そういうことも人生にとってはすごく意味を持つものだと思うわけ。
だからさ、言いたいならはっきり言おうよ。
活字読むのくっそ楽しいよ!!って。
本当に推したかったのはそこじゃないの?
本を読もうよ!って言いたかったんじゃないの?
なんでわざわざかっこよさげに”文学”とか言っちゃったの?むしろ論点がぼやけたわ!!
そのせいで対アニメ、みたいな文章構造になっちゃっただろ馬鹿なの?
もーーーこれに協賛してる企業達も一気に格を落としたようなもんだよ。
せっかく文字を扱っている新聞に載せる広告、もっと面白く書けないもんかね。と思ったお話でした。
ではでは、マッスルマッスルぅ!
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